2018.08 Competition

道具がまだ未発達で多様性が見られない頃、人間は身体そのものを道具とし、絵を描き、皮を裂き、長さや距離を測った。合理的かつ複雑なメカニズムを持つツールが開発されるまで、永きに渡り、道具を使うということは、身体の動きと直結していた。身体を動かすことにより、何かを生み出す。それは人間の本能を満たす愉しみのひとつであった。「どうさのどうぐ」は、身体と道具の境界線を一体化する事で無くし、プリミティブな感覚で五感を刺激し、動作する事の愉しみを思い出すツールである。「指の感覚で書くことができる道具」「2枚の板のすり合わせにより、破る感覚でまっすぐ切断できる道具」「身体尺の感覚で長さを計測できる道具」の3種を提案した。

KOKUYO DESIGN AWARD 2018 応募作品